家に連れてくるのが生まれたばかりの子犬であれ、成長した犬であれ、良いスタートを切ることが肝心です。
新しいペットはあなたの家のルールを知らないということを覚えておくこと。
正しいしつけをし、「犬としてのマナー」を教えるのは飼い主の仕事です。
新たに迎えた犬を効果的にしつけるにあたっては、動物の学習のしかたを理解しておくとスムーズです。
初歩的な学習法のひとつに、行動とその結果から学ぶというものがある。
あることをすると、何らかの結果が返ってくる。
行動とその結果の関係には肯定的で、動物はすぐにその関係を学んでいきます。
パーソナリティー・タイプ(性格・個性)
それぞれの犬種は一般に性格的プロフィールを持っているのですが、結局はその犬ごとのパーソナリティー(個性)というものがあるので、ある犬は外向的で、いつまでも注目の的になっていたいと思っていますが、一方ではまたく反対に、恐がりで全く引っ込み思案の犬もいます。
もちろんどちらのタイプの犬も良くトレーニングする事が出来ます。
様々なパーソナリティー
高圧的な自信家 犬種に関わらず、一部には生まれつきの自信満々といったタイプの犬もいます。
オス犬はメス犬にに比べ、より高圧的で自信家の傾向が強いものです。
高圧的な犬はトレーニングに最も反抗的です。
自信のない恐がり屋
恐がりな性格を持つ犬は、従う命令に対して過敏になりがちです。
こういった犬をトレーニングする時はゆっくりと優しくアプローチする必要があります。
あなたは命令を出来るだけ優しく出してあげなければなりません。
気が散りやすい子
一部の犬は自分の飼い主の言うことを聞くよりも、他の犬と遊ぶことに気を引かれてしまったりします。
こういった犬は子犬の頃、人間との適切な関係や付き合いをもてなかった場合に多いのです。
こうしたタイプの犬をトレーニングするには、まず一頭だけでトレーニングする方法が良い。
協力的な優等生
トレーニングしやすい犬は、生来好奇心旺盛で人間に楽しみを持っているタイプの犬です。
人間に興味を持ち、言葉によく集中する犬が最も早くトレーニングに反応し、効果を上げられます。
褒美
肯定的強化(褒美)とは、ある行動を繰り返す可能性を増す状況や出来心をいいます。
すなわち、好ましい行動をしたとき、すぐに褒美を与えれば、その行動は増えていきます。
この場合、褒美は食べ物であっても、ただ誉める事であってもいい。
よいことをしたというメッセージが犬にはっきりと伝わる方法であればいいのです。
また、その褒美が常に同じである必要はありません。
また褒美に変化をつけることで、あなたにとっても愛犬にとっても、学習の楽しみがいっそう増すかもしれません。
適切なやり方で行えば、肯定的強化は犬に好ましい行動をとらせるためにはすばらしい方法だといえる。
褒美のいろいろ
おいしいオヤツ
食べ物を手に持って犬の鼻先に持っていき注意を引きつけます。
この方法は犬が空腹の時、一番効果を上げることが出来ます。
心地よいコンタクト
体に与える褒美はトレーニングにおいても重要です。
体に沿って優しく撫でてあげること、もしくはオーバー気味に褒めることで犬に賞賛を与えます。
褒美のオモチャ
犬にやる気を起こさせるよう、大好きなオモチャを見せます。
どのオモチャが好きかは、犬の様子を見ればすぐ分かるでしょう。
罰
罰もまた、行動とその結果の積極的な関係作りに不可欠な役割を果たす。
ただしこの場合、何らかの行動をとればとるだけ返ってくる結果が多いのは同じだが、その結果は常に悪いもの(罰)ということになる。
すなわち、あなたの犬が何か好ましくない行動をとるたびに、犬にとっていやな結果が返ってくるというわけで、そうすることによってその行動は徐々に減ることになる。
しかしその罰を効果的かどうかを確かめなければならない。
もしその行動が減ったり無くなったりしないようなら、問題の行動に対してきちんと罰を与えていないということになる。
罰を適切に用いるのはきわめて難しい。
いきすぎると恐怖心や攻撃性を生む結果になり、これらはしつけの妨げになる。
かといって軽く叱ったのでは、問題の行動を止められない。
いずれにしろ、好ましくない行動を罰するよりも、好ましい行動を教え込む方が簡単である。
罰のいろいろ
独りぼっちの刑
もし犬がいけないことをしたら、家族から引き離して独り隔離します。
これは適切なしつけです。
ほとんどの犬は人と仲良く一緒にいるのを楽しんでいるのですから、独りぼっちにされるのはこたえるものです。
放置はほんの数分で充分で、その後すぐに静かになだめてあげます。
正しい言葉で
言葉によるコマンドとともに、犬にとって意外で不快な、ただし害のない、驚きを与えるのは効果的な方法です。
犬がいけないことをした時に、水鉄砲で水をかけるなどの方法です。
よくある間違い
正しくない褒美
犬の頭を軽く叩いてやるのは支配的な仕種なので、誉めてあげる時にこういった方法は、使うべきではありません。
その代わり、体の側面にそって、優しく撫でてあげましょう。
多すぎるオモチャ
もし犬に多すぎるオモチャを与えたら、何でも噛んでいいのだと思ってしまうことでしょう。
家庭内にあるものと似てない物をオモチャとして、最大3個まで与えるようにして下さい。
思いがけない褒美
犬はゴミ箱を漁って、犬が勝手にこういった予定外の褒美にありつくようなシチュエーションは回避するべきです。
否定的強化
否定的強化とは、行動とその結果が消極的な関係にあることをいう。すなわち、何らかの行動をとればとるほど、結果として返ってくるものは少ない。
そしてその結果は悪いもの(罰)である、というのがこの場合のパターンだ。すなわち、好ましい行動をすることで悪い結果が起こらずにすみ、その結果として好ましい行動が増えていくということだ。
タイミングと頻度
学習にとって不可欠なポイントは、褒美や罰を与えるタイミングとその頻度だ。
タイミングについていえば、褒美も罰も、対象となる行動のあと5秒ないし15秒以内に与えなければならない。
行動というのは連続的に行われるものなので、褒美や罰を与えたら、それは与える寸前の行動に対してのものになる。
与えるのが30秒遅れると、そのときはもう別の行動に移っているかもしれないのだある。
誉めたり罰したりを継続的にするか断続的にするかで、結果が違ってくることがある。
継続的に誉めるということは、犬があることをするたびに、褒美をやることだ。
この方法での問題点は、褒美を与えなくなると、犬はその行動をしなくなるということだ。
他方、断続的に誉めるというのは、あることをするたびに褒美を与えるのではなく、2回目なり5回目なりに、あるいは一定時間続けたら褒美を与えるというものである。
このやり方で鍵となるのは、毎回褒美がもらえるというのではないということだ。こうすると、その行動をとる割合や持続性は高まってっくる。
今回が褒美をもらえる回かどうかは犬にはわからないからだ。
しかしこのやり方で、悪い行動を習慣づけてしまうことも珍しくない。
例
犬が家の中に入りたくて吠えていて5分続けたところで、あなたがドアを開けて家の中に入れてやる。
ここで、おそらくあなたは近所迷惑にならないように、犬を中に入れたのだろう。
しかし犬は5分吠え続けたらドアが開くことを覚えてしまう。
これから先は犬は中に入れてもらうために、もっと長時間吠えることになるだろう
。こういうふうに知らず知らず悪い行動が強化される可能性がある。
命令の与え方
犬は短く鋭い命令と、ハッキリした分かりやすい手のサインに一番よく反応します。
だらだらと命令を繰り返すことは避けて下さい。
良い反応どころか犬の混乱を招きます。
あなたの犬の名前を呼び、犬の注意を引きつけてから命令を与えます。
あなたの声の調子はむしろ重要ですし、そしてまた顔の表情も大切です。上手に出来たら喜んで見せ、反対に犬がわざとあなたのコマンドに従わない時には、顔をしかめて下さい。 注意を引く 犬の注意を引きつけるために名前を呼びます。
肩を後ろに引き、背筋を伸ばして真っ直ぐに立ち、犬の集中力をあなたの方に向けさせます。
そしてご褒美のフードを見せて犬のやる気を起こさせるのです。
誉める時のボディー・ランゲージ 犬を迎え入れるポーズを大袈裟に見せて、あなたの言うことをよく聞くように犬を励ましてあげてください。
微笑み、そして親しげでエキサイティングなトーンの声を掛け」、両手を広げて犬を迎え入れます。
厳格な言葉
犬を叱る時には、低い声で鋭く「ノー(いけない)」と言います。ですから男の人の低いトーンの声には大変良く反応する犬もいます。
厳格なボディ・ランゲージ
犬がいけないことをした時には、脅かすようなポーズをとり、怒った顔つきをして見せて「ノー」といった禁止命令を与えます。
どうしてもあなたの言うことを聞いてくれない場合や、特別に高圧的な犬の場合にはプロフェッショナルのアドバイスを求めるべきです。
ハンド・シグナル
犬に言葉と視覚の組み合わせによる命令を教えます。あなたと犬との距離を少し取って、まず犬の名前を呼び、それから大袈裟気味にハンド・シグナルを送ると良いでしょう。
しつけについて
このページを見ているあなたは愛犬のしつけについて勉強熱心な方だと思います。
愛犬のしつけ方は色々有りますが、書いてるしつけ方法は当HPが設立からあるしつけ方法ですので、過去のしつけ方法と言えます。
私がセミナーに行ってトレーナーの先生に質問をするたびに、年々しつけ方法が変わって来てますのであなたも新しいしつけ方法を勉強して下さいね。
ただし、習うなら雑誌ではなく直接、信頼のおけるトレーナーに聞くのが愛犬の問題解決に一番いいと思います。